2026年2月14日、医療・介護・福祉領域の課題解決コミュニティ「HEAP」の最終発表会で、ゆらりすが最優秀賞をいただきました。約100名のメンバーが1年間かけて課題解決プランを磨き上げるプログラムの集大成として、選抜された5名がピッチを行った中での受賞です。
なぜHEAPに参加したか
ゆらりすは、重症心身障害児のお母様から「子どもの採尿がとても大変」と聞いたことをきっかけに生まれた採尿サポートパッドです。オムツに貼るだけで採尿ができる、肌に優しく装着も簡単な製品を開発し、特許を出願、ECでの販売も始めていました。
販売を続ける中で、重症心身障害児の家族だけでなく、3歳児健診でも採尿に困っている保護者が多いことがわかってきました。この課題は、もっと広い現場に共通しているのではないか。その仮説を検証したくて、医療・介護・福祉の領域で幅広い現場の声に触れられるHEAPへの参加を決めました。
HEAP(Healthcare Entrepreneurship Acceleration Program)は、キャピタルメディカ・ベンチャーズが運営する医療・介護・福祉領域の課題解決コミュニティで、東京都のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」の協定事業でもあります。月1回の講義、個別メンタリング、起業家との交流も行いながら、課題解決のための仮説検証を行う1年間のプログラムです。
「採尿」の課題は想像以上に広かった
HEAPに入り、さまざまな医療・福祉の現場に関わる方々と交流する中で、採尿の困りごとが想像以上に広い範囲に存在していることが見えてきました。
小児だけではありません。ある都内の特別養護老人ホームでは、3ヶ月に1回、約100人分の採尿を介護スタッフフル動員で1週間かけて行っているという実情を聞きました。採尿のために何時間もオムツを外して待つ、何度やっても取れない、通常業務が圧迫される。採尿が施設運営にとって大きな負担になっている現実が、そこにありました。
「ニッチな課題だと思っていたものが、実は多くの現場に共通する困りごとだった。」これがHEAPでの1年間で得た、最も大きな気づきでした。
ピッチで評価されたこと
最終発表の審査で最も重視されたのは「解決すべき課題に共感できるか」。
河村(代表)は、採尿の課題がどれほど日常的で切実なものか、そしてゆらりすがどのようにその課題を解決するのかを発表しました。審査員の石井洋介先生(おうちの診療所中野 院長)からは「お母さん・お父さんの負担を一瞬でも助けられるサービスは福音でしかない」とエールをいただきました。
今、介護施設向けの業務DXやAIサービスが急増しています。その中でゆらりすが評価されたのは、「ものづくり」というAIでは代替できない領域で、当事者の困りごとから出発して課題解決に取り組んでいる点でした。
私たちは「医療と生活の架け橋になりたい」という思いでゆらりすを始めました。尿検査という医療行為を、生活に富り添う形で自然に届ける。その姿勢を、これからも貫いて参ります。

これから
受賞はゴールではなく、ここからが本番です。
採尿が難しい方の「健やかさ」と「心地よさ」を支えるために、ゆらりすはこれから、介護施設でもご利用いただけるようにアップデートして参ります。また、障害をお持ちのお子様とそのご家族により負担ない形で提供できるよう、自治体との連携を進めてまいります。生活に富り添う形で、必要な医療を自然に届ける。その思いを、より多くの現場に届けていきたいと考えています。
採尿にお困りのことがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。
HEAP PITCH STAGEの詳細なレポートは、主催のキャピタルメディカ・ベンチャーズのWebサイトでも公開されています。


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